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開催日時・開催方法

2024年3月10日(日)14:00〜17:30

※会場とオンライン配信を併用するハイブリッド形式
※リアルタイム日本語字幕あり
※あとから配信あり(視聴期限:2週間)
※日本語にて実施。中国語の講演については、中日逐語通訳あり

参加方法

会場参加の方 

東京大学本郷キャンパスにある赤門総合研究棟A200(〒113-0033 東京都文京区本郷7-3-1)までお越しください。
会場には、13:30から入ることができます。

東京大学本郷キャンパスへのアクセス

※ご希望の場合、会場参加の方は終了後の懇親会(有料)にご参加いただけます。
※会場参加の方にも後日録画をお送りします。

オンライン参加の方 

zoomでご参加いただきます。

※リアルタイム配信の参加申し込みは当日12:30までとさせていただきます。それ以降にお申し込みの方はあとから配信をご覧ください。
※zoomのリンクは、当日13:00を目処にメールでお知らせします。
※13:55までは待機室でお待ちいただきます。会場の準備が整ってから、zoomへの入室を開始します。

お申し込み

以下のPeatixサイトからお申し込みください。
https://gigworkgs.peatix.com/view

会場にて、当日受付も承ります。

概要

 フードデリバリーの配達員、クラウドソーシングでのデータ入力やライターなど、デジタルプラットフォームを通じて単発の仕事を請け負うギグワークが広まっている。労働法の不適用や、失業、労災の保障、単価の低さ、強大な権限を持つデジタルプラットフォーム運営企業による不利益変更や不透明な審査プロセスによるアカウントの停止など、様々な問題が指摘されているギグワークは、現在、決して「多様な働き方」と持ちあげるようなものにはなっていない。
 しかし、同時に既存の労働市場においては、ジェンダー、セクシュアリティ、人種・民族、障害、在留資格の種類、フルタイムワークが標準とされていることなど様々なバリアがある。「標準的」な労働者ではないとして排除されていた人たちにとって、デジタルプラットフォーム上でのやり取りが多くを占める、ギグワークの参入障壁の低さは魅力である。
 本シンポジウムではこうした視点から、ギグワーカーの現状と労働運動の課題について韓国、香港の事例を伺い、プラットフォーム協同組合など、今後の展開の可能性を探る。

主催
 「インターセクショナル・フェミニズム」研究プロジェクト(研究代表 飯野由里子)
共催
 一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ
 JSPS科研費「東アジアの民主化運動とフェミニズムに関する比較実証研究」(研究代表 熱田敬子,研究課題番号23K01782)
 東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター

プログラム内容

13:30 開場
14:00-15:00(逐次通訳含む)
 林 百花「香港のプラットフォーム労働者~回顧と展望」
 フードデリバリー・プラットフォームの広告は、「女性の強さ」や、人種の平等を思わせるような語彙を使って、自由で自主的な参加に基づいたプラットフォームの印象と価値感を打ち出している。しかし、フードデリバリー配達員たちの経験からは、アルゴリズムにコントロールされ、個人でリスクを負わされ、不安で不安定な仕事の姿が浮かび上がってくる。女性やエスニック・マイノリティの配達員にとってはなおさらである。
 香港ではここ10年ほどのフードデリバリー・プラットフォームの発展にともない、様々な規模のストライキが発生している。プラットフォーム労働者たちは、コントロールに抗い、合理的で、安定した、透明性のある報酬体系を求める要求を繰り返し提起している。労働者によるアクションがたびたび起きている一方、プラットフォーム労働者の権利を保障する政策はなく、労働者も持続した組織化を実現できていない。一部の配達員たちは、雇われることを拒否し、プラットフォームが称揚する新自由主義的価値観を受け入れ、プラットフォームに対抗する労働運動の中に緊張関係と、矛盾、葛藤を持ち込んでいる。今回のシンポジウムでは香港のこれまでの10年間のプラットフォームの発展を振り返り、今後についての展望を示したい。

15:00-15:30
 金 美珍「韓国におけるフラットフォーム労働の現状と権利保障の取り組み」
 1990年代以降、労働基準法や既存の社会保障から排除されていた非正規雇用が深刻な社会問題となっている韓国では、コロナ禍の直前から、デジタルのプラットフォームを介して労務を提供する新たな働き方が登場した。これらの働き方は単発・短時間の業務が多く、雇用の形をとらないため、既存の労働法や制度から排除されるというより脆弱で不安定な性格を帯いている。本報告では、韓国におけるフラットフォーム労働の現状とその従事者を保護するための取り組みについて紹介する。

15:30-16:00
 中野 理「プラットフォーム協同組合とジェンダー」
 「プラットフォーム協同組合」は財やサービス、情報等を交換するオンライン・プラットフォームを労働者や利用者が自ら所有し、民主的に運営する協同組合である。プラットフォーム資本主義に対抗する取り組みとして世界各地で注目を集めている。本報告では、世界のプラットフォーム協同組合の先進事例を紹介し、それが「ギグ・ワーカー」(とくに女性)の保護や適正な利益分配、地域コミュニティの活性化等に果たす役割を検討する。

16:10-16:30 休憩
16:30 コメンテーターによるコメント
16:45-17:30 パネルディスカッションと質疑応答
17:30 ふぇみ・ゼミと中文プロジェクトの案内、終了、(会場参加者への)懇親会の案内

パネリスト紹介

林 百花(momoka)

香港の大学でリサーチアシスタントとして勤務。研究テーマは、プラットフォーム労働者と、プラットフォームガバナンス。

金美珍(キム・ミジン/KIM MIJIN)

大東文化大学国際関係学部准教授。韓国生まれ。専門は社会運動、労働運動、女性運動、社会政策。著書に『韓国「周辺部」労働者の利害代表――女性の「独自組織」と社会連携を中心に』(晃洋書房、2018)、偏重に『ハッシュタグだけじゃ始まらない―東アジアのフェミニズム・ムーブメントほか』(大月書店、2022)。

中野 理(なかの おさむ/ NAKANO Osamu)

日本労働者協同組合(ワーカーズコープ)連合会・理事/海外連携推進部長。横浜生まれ。2014年3月、日本労働者協同組合連合会センター事業団入職。2017年7月に日本労働者協同組合連合会理事、2023年7月に同会事務局次長に就任、現在に至る。国内外のシンポジウム等での講演多数。新聞、雑誌等への寄稿多数。共著『プラットフォーム資本主義を解読する:スマートフォンから見えてくる現代社会』(ナカニシヤ出版、2023年6月)。

コメンテーター/司会者プロフィール

コメンテーター

畔蒜和希(あびる かずき/ABIRU Kazuki)
明治大学大学院 文学研究科地理学専攻博士後期課程。1997年千葉県生まれ。明治大学大学院文学研究科地理学専攻、博士後期課程在学中。専門は都市社会地理学,経済地理学。主な論文に「マッチング型ベビーシッターサービスにみるギグエコノミーの実態」(2020年、E-journal GEO 15: 267-284)、「就職への意思決定過程からみた新卒保育士の労働力供給――千葉市における保育所の事例」(2021年、 地理学評論94A: 82-100)など。

司会・コメンテーター 

飯野由里子(いいの ゆりこ/IINO Yuriko)
東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター教員。一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェで運営委員。専門はフェミニズム・ディスアビリティ研究。主な著書に『合理的配慮:対話を開く対話が拓く』(共著、有斐閣、2016年)、『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』(共著、生活書院、2022年)、『ポリティカル・コレクトネスからどこへ』(共著、有斐閣、2022年)など。

企画コーディネーター、中日通訳

熱田敬子(あつた けいこ/ATSUTA Keiko)
東京下町育ち。フェミニスト、アクティヴィスト。ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、北京語翻訳通訳、ジェンダーや社会学の大学講師。研究テーマは人工妊娠中絶の体験談の聞き取り、日本軍戦時性暴力支援運動など。共著に『ハッシュタグだけじゃ始まらない:東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(編著者:熱田敬子、金美珍、永山聡子、張瑋容、曹曉彤、大月書店、2022)など。

参加費

 一般 1800円
 学生・2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者(年間1万円以上) 1500円
 ふぇみ・ゼミU30生(2023年度) 1000円
 ※ふぇみ・ゼミパスポート2023対象
 ※会場での当日お申込みも可

お申し込みや参加にあたってのお願い

※リアルタイム配信の参加申し込みは当日12:30までとさせていただきます。それ以降にお申し込みの方はあとから配信をご覧ください。
※お友達、同居の方などと一緒にご覧になる際も、お一人一枚のチケットをご購入いただくようお願いします。
※会場参加の方は、当日受付でお名前をおっしゃってください。
※画面のキャプチャー、録画・録音は禁止いたします。
※電子配布資料については、お手元にとどめ、個人の参考としていただき、再配布、再利用、転送、転載はなさらないでください。
イニシャルやニックネームでのご参加はできませんのでご注意ください。
(トークゲストの安全のために本人確認を行います。どうしてもニックネームでしか参加できないという方は、事前にお問い合わせください)
※ふぇみ・ゼミのすべてのイベント(オンライン・オフラインともに)において、様々な状況等で、イベント開始予定時間にきっちり開始されるとは限りません。時間の遅延に関してクレームやご意見をいただきましてもその要望に応じられるとは限りません。たとえ遅延したとしても何らかの形でイベントに参加できる努力をいたしますので、何卒ご理解ください。
Zoomのサポートはいたしません。ご自身で各サイトなどをご覧ください。

お問い合わせ

ふぇみ・ゼミ事務所:〒115-0044 北区赤羽南2丁目4-7 鷹匠ハイツ403号室
メール:femizemi2017@gmail.com
HPアドレス: https://femizemi.org/
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