お申込み

以下のPeaixサイトより、お申込みください

https://24chousa.peatix.com/

・お申し込みの締め切りは3月3日(月)23:55です。
・お申込み時点ですでに終了している回につきましては、後から配信でご覧いただけます!

講座全体の概要

 差別を止めたいですか? 社会を変えたいでしょうか?
 それならば、まず、社会の姿を明らかにしなければなりません。国境なき記者団が発表する報道の自由ランキングで、日本は2010年には11位という高い評価を得ていましたが、現在は70位。(180カ国・地域の前年68位)となり「ジャーナリストは政府に責任を追及する役割を十分に発揮できていない」と評価されています。大企業や政府の圧力によってジャーナリズムやマスコミの間に「自己検閲」が蔓延しているならば、自分で問題を明らかにするしかないのです。
 そして、フェミニストにとって、差別を解消したいと願う人たちにとって、調査は重要です。差別を煽る人たちは、しばしば故意に、あるいは誤認によって誤った情報を流します。それに惑わされず、誤りの証拠と正しい情報を見つけ、情報の意味を分析し、効果的に社会に伝えなければ差別を止めることはできません。記事を書くこと、運動の方針を決めること、他者に働きかけること……全ての基礎になるのは情報です。
 本講座では、スタンダードなインタビュー、アンケートから最新のインターネット調査まで、社会を変える知を手に入れる方法を、ダイジェストで学びます。

※第6回を除くすべての回に、UDトーク(校正者あり)による日本語リアルタイム字幕が付きます。
※第6回を除くすべての回で録画配信を行います

プログラムの日程・内容・開催方法

【第1回】10月19日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「ガイダンス〜なぜ調査が必要なのか?」

講師:ふぇみ・ゼミ運営委員 熱田敬子(あつた・けいこ)さん・飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん・梁・永山聡子(やん/ながやま・さとこ)さん

 正義・公正・公平で民主的な社会を達成するためには、権力側(企業・国家統治機構・アカデミアなど)の不正義・不公正・不公平な営みに対して、なぜそれが不正義・不公正・不公平なのかについて根拠を集め、批判し新しい知見を突きつけなくてはいけません。もちろん抵抗するという「直感的」な動きも重要です。最も大事なことは、多くの支持を得る、多数が納得する「データ」の作成とその「データ」を活用しての批判と新しい知見の創造です。 本講座では、市民運動・社会運動が社会変革を行うための調査に注目して、意義・方法・実践を進めていく講座です。今まで調査と無縁だった方も、少しだけ調査をかじったことがある方も、「この法律・政策(問題)がおかしい!」と設定し、調査を開始しよう、すでにしている方も参加できます。

第2回】11月9日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「公文書調査の方法と課題ー隠ぺいを見つけ、民主主義の基礎を作り上げる」

講師:梁・永山聡子(やん/ながやま・さとこ)さん

 公文書とは、近代国家の要であり、官僚制度の根幹であり、公文書管理は民主主義制度を測る指標です。また文書に基づく制度は、 権力者・個人の恣意的な命令ではなく、誰もは理解できる形できちんと文書を作り、複数人の目(各部署)で確認し、決裁し、組織として決定することです。しかし、上記のような状態が失われると、権力者・ある一部の勢力、個人の「利益」誘導を可能にし、公の財産の基盤を失い、私たちの生命にも大きな影響を与えます。最も重要なことは、公文書によって「市民が政策決定プロセスを知る」こと(監視)です。従って、市民側も公文書改竄(かいざん)などを見つけ出す「読み取るスキル」を身につけてなくてはなりません。本講座では、公文書の基礎から、実際の公文書改竄事例(森本学園問題など)、他国の現状、今、市民にできること、さらに講師が関わってきた「公文書」分析/「公文書」作成について、ダイジェストで報告します。

プロフィール:
ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、成城大学グローカル研究センター研究機構客員研究員。在日朝鮮人3世。社会学、ジェンダー研究、朝鮮半島のジェンダー秩序とフェミニズム。研究課題は、ポストコロニアル社会における植民地主義残滓のフェミニズムの権力関係。日本軍の性暴力問題に関する活動・調査研究。希望のたね基金で日韓若者交流事業に従事(2017年から2021年)、韓国・女性家族部・日本軍慰安所研究所委託研究(2021年度)。1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動・事務局を担当。在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会、アジア女性資料センター他で活動。韓国の社会学者キム・ジヘの『差別はたいてい悪意のない人がする』(編集協力)『家族、この不条理な脚本』(解説)を担当。

【第3回】11月23日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「障害のある女性の困難を可視化して」

講師:佐々木貞子(ささき・さだこ)さん

 障害のある女性は障害があり女性であるために複合的な差別を被っていますが、社会的認識は低く、施策の谷間に零れ落ち放置されてきました。DPI女性障害者ネットワークは自ら障害のある女性の困難を可視化しようと調査を行い、2012年複合差別実態調査報告書を、そしてその後10年の活動をまとめた報告書を、昨年刊行しました。本講では、報告書の核となる87名のアンケートと聞き取り調査を中心にお伝えしたいと思います。

プロフィール:
DPI女性障害者ネットワーク副代表、DPI障害者差別解消ピアサポート相談員。二人の娘の子育て中、「眼の見えない人が子どもを育てている!」という近隣の人々からの奇異な視線や態度に苦しみました。これらの体験から複合差別を受けていると気づき、課題解消を目指して活動を続けています。

【第4回】12月7日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「アクションリサーチのためのフィールドワーク」

講師:熱田敬子(あつた・けいこ)さん

プロフィール:
東京下町育ち。フェミニスト、アクティヴィスト。ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、北京語翻訳通訳、ジェンダーや社会学の大学講師。研究テーマは人工妊娠中絶の体験談の聞き取り、日本軍戦時性暴力支援運動など。共著に『ハッシュタグだけじゃ始まらない:東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(編著者:熱田敬子、金美珍、梁・永山聡子、張瑋容、曹曉彤、大月書店、2022)など。

【第5回】12月14日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「インタビューの方法ーフィールドワークにむけての準備」

講師:ふぇみ・ゼミ運営委員:熱田敬子(あつた・けいこ)さん・飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん・梁・永山聡子(やん/ながやま・さとこ)さん

 12月21日のフィールドワークに向けて、フィールドワークの基礎、フィールドワーク先の知識の獲得の方法、実際の知識について、講義を行います。また相互でインタビューの練習もします。

第6回】12月21日(土)13:00-17:00(※現地開催のみ

「フィールドワーク」

講師:慎民子(しん・みんじゃ)さん

 今から101年前の1923年9月1日に起きた関東大震災の後、多くの朝鮮人中国人日本の社会主義者が殺された。
殺したのは日本軍、警察、そして「自警団」という民間人。案内する、墨田区八広の荒川河川敷とその付近は事件の現場の一つ。悲惨な事件は、なぜ、起きたのか?今も引き継がれている「殺される恐怖」と「殺してしまうかもしれない恐怖」と、どう向き合うのか?

プロフィール:
 一般社団法人ほうせんか理事。関東大震災時に虐殺された朝鮮人の遺骨を発掘し追悼する会所属。プンムル(風物)トッケビを主催、追悼式で披露。
1949年品川生まれ、韓国籍を持つ朝鮮人二世。日本の教育を受けたが、同胞の成人式で、在日の仲間に出会い、歴史や本国情勢、文化などを学び合う場を作った。中でも、関東大震災時の事件は衝撃で「殺される恐怖」を覚えた。「殺される側の者である」認識を得て、日本での生き辛さの基にいきついた。で、「殺されないために何をすべきか、どう生きるのか」が、自身の課題になった。それから20年経って、『追悼する会』と出会い、追悼活動に参加。

【第7回】1月11日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「アクティヴィズムとしての資料調査〜チラシからZINEまで」

講師:飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん

 調査を通じて発見できた重要な事実や結果を、あなたやあなたの団体は効果的に伝えられていますか? 第7回では、アクティビストたちが作成・活用・保存してきたチラシ、パンフレット、ZINEなどの資料を分析し、情報をわかりやすく伝えるための方法や工夫について学びます。調査結果の主要なポイントを明確に伝えるスキルのほか、写真、グラフ、表などの視覚的なイラストを活用し、インパクトを与える工夫なども紹介します。

プロフィール
 ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター教員。一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員。専門はフェミニズム・ディスアビリティ研究。主な著書に『合理的配慮:対話を開く対話が拓く』(共著、有斐閣、2016年)、『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』(共著、生活書院、2022年)など。

【第8回】1月25日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「調査計画の作成」

講師:ふぇみ・ゼミ運営委員:熱田敬子(あつた・けいこ)さん・飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん・梁・永山聡子(やん/ながやま・さとこ)さん

 参加者から、事前に提出してもらった調査計画書についてのコメント、調査計画書(複数のバージョン)の書き方の基礎、疑問点など具体的なことを共有する回になります。

【第9回】2月22日(土)10:00-12:00(オンライン開催)

「報告会」

講師:ふぇみ・ゼミ運営委員:熱田敬子(あつた・けいこ)さん・飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん・梁・永山聡子(やん/ながやま・さとこ)さん

 受講生みなさんの計画(実際に実施しているものでも、方向性でも可能)を報告してもらい、参加者同士、ふぇみ・ゼミ&カフェの運営委員からコメント出しあう回になります。

【第10回】3月1日(土)18:00-20:00(オンライン併用のハイブリット開催)

「社会調査をどう司法に活かすか~レイシャルプロファイリング調査を中心に~」

講師:宮下萌(みやした・もえ)さん

 「実態を可視化する」ということは、司法にとっても非常に重要な役割を果たします。しかしながら、今の日本の現状では、「社会調査をどう司法に活かすか」というテーマにつき真正面から議論されることが少なかったように思われます。 本講座では、東京弁護士会が実施した「2021 年度外国にルーツをもつ人に対する職務質問 (レイシャルプロファイリング) に関するアンケート調査」における調査実施の経験を踏まえながら、皆さんと一緒に「司法と調査」について考えます。

プロフィール:
 弁護士(東京弁護士会所属)。ヘイトスピーチや人種差別とテクノロジー、レイシャルプロファイリング等に関する活動を行っている。人種差別的な職務質問をやめさせよう!訴訟#STOPレイシャルプロファイリング弁護団の弁護団員。 主な著作に『テクノロジーと差別 ネットヘイトから「AIによる差別」まで』(編著、解放出版社、2022年)、『AIプロファイリングの法律問題 AI時代の個人情報・プライバシー』(共著、商事法務、2023年)、『レイシャル・プロファイリング 警察による人種差別を問う』(編著、大月書店、2023年)等

開催方法について

・第1回~第5回、第7回~第9回はオンライン開催のみ、第6回は現地開催のみ、第10回は現地とオンラインのハイブリッド開催となります。
※第10回の対面会場については、感染拡大の状況などにより変更の可能性があります。開催日1週間前をめどに会場参加のご希望を伺いますので、直前のお知らせをお待ちください。
・第10回会場:一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ事務所
・zoomURLは、講座当日のイベント開始1時間前を目安にお送りいたします。

講座料金

一回券 
 一般 3,800円(税込) 

全回通し券(全10回)
 一般 36,000円(税込)

2024年7月よりチケット代に消費税が上乗せされます

受講ルールについて

・zoomのURLは開始1時間前をめどにお申込のメールアドレス宛にお送りいたします。
・zoomで参加する際、表示名は必ずお申込み時にご登録いただいた名前でご参加ください。
 本人確認ができない場合、入室許可ができませんのでご協力をお願いいたします。
・(原則として)可能な方はzoomでのカメラオンをお願いしております。
・配布資料や後から配信の無断転載は厳禁です。
・参加者の方で画面のキャプチャー、録画・録音もご遠慮ください。
・お友達、同居の方などと一緒にご覧になる際も、お1人1枚のチケットをご購入いただくようお願いします。
・Zoomのサポートはいたしません。ご自身で各サイトなどをご覧ください。
・ふぇみ・ゼミは学びの場です。事前の連絡なく、調査研究・取材を主目的として参加することは禁止です。これらの目的で参加を希望される方は、事前にふぇみ・ゼミのメールアドレス(femizemi2017@gmail.com)までご連絡ください。

録画配信について・資料共有について

<録画配信>
・後から配信(録画配信)の無断転載は厳禁です。
・第6回を除くすべての回で録画配信を行います。
・講座の中でグループディスカッション等があった場合、その部分は録画には含まれません。ご了承ください。
<配布資料>
・無断転載は厳禁です。
・講師の意向にもより必ず資料を提供するとは限りませんが、基本はクラウドドライブのURLを共有します。
・会場に参加される方への資料印刷は、環境問題を考えて原則は致しません。必要な方は、可能な限りご自身で印刷または資料を見られるデバイスをお持ちください。なお、資料印刷が必要な方は事前にfemizemi2017@gmail.comにメールをいただければ対応しますが、直前の対応は必ずしもできませんので、ご了承ください。

よくあるご質問(FAQ)

Q. Zoomの情報と資料の案内が届いていません。
A. Zoomの情報と資料は、情報流失防止の観点から講座開始1時間前を目処にメールにてお送りします。また、メールが届かない可能性として迷惑メールフォルダに入ってしまっていることがあります。一度迷惑メールフォルダの中をご確認ください。講座開始時間が迫ってきてもふぇみ・ゼミからのメールが届いていないようでしたら恐れ入りますが、下記のメールアドレスにお問い合わせください。

Q. 後から配信のメールが届いていません。
A. 後から配信は講座終了後3日以内を目処にお送りする予定ですが、遅れる場合がございます。一週間経っても後から配信の案内が届いていない場合は下記メールアドレスにお問い合わせください。

Q. 過去に開講され、既に公開が終わっている講座のチケットを購入することはできますか?
A. 可能です。ご希望の講座がありましたら下記メールアドレスにお問い合わせください。

お問い合わせ

ふぇみ・ゼミ&カフェ事務所
〒115-0044 東京都北区赤羽南2丁目4−7 鷹匠ハイツ403 *JR赤羽駅南口から徒歩約8分です


メール:femizemi2017@gmail.com
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