【第8回ふぇみ・ゼミ】スタッフ感想

ふぇみ・ゼミスタッフのIです。

12月15日(水)U30第8回では、講師に林美子さんをお呼びし、 「セクハラと賭けマージャン:ボーイズクラブを見抜き、解体をめざす」というテーマで講義をしていただきました。

本講座では、「ホモソーシャル」、「セクハラ」、「ホモフォビア」というキーワードを中心に、マスコミ業界が抱える問題について話していただきました。林さんは以前、新聞記者をされており、現在はセクシュアルハラスメントと組織の関係について研究されています。林さんの実体験、調査・研究をもとに、マスコミ業界おける女性や「男らしくない」男性を排除するホモソーシャルな関係がどのように機能し、維持されているのかを具体的な事例を踏まえながら理解することができました。

黒川元東京高検検事長が新聞記者と賭けマージャンをしていたというニュースは皆さんも記憶に新しいかと思います。林さん曰く、新聞記者が賭け麻雀をすることは特に驚くようなことではないそうです。新聞記者の間では取材相手の懐に入り、非公式の場で「特ダネ」を入手することが称賛されるような文化があり、まさに賭け麻雀はそのような空間だと林さんは指摘します。この空間は女性や「男らしさ」の規範に当てはまらない人に対しては排他的な空間です。また、非公式の場で親密になり情報を引き出すという方法は、公式な場での取材の軽視や取材対象の批判をすることを難しくさせます。

一方、女性記者がミソジニーという暴力や抑圧を受けていることは、山口敬之氏による性暴力事件が象徴しています。女性記者対して特ダネを取ると「女を使った」と言われ、取れないと「女を使え」と言われるような抑圧があり、林さんはこれを「二重拘束」と呼んでいました。このような環境で女性記者にとって可能な選択肢は、男性中心の思考を内面化するか、「男の3倍働く」を体現するか、沈黙するか、異なる環境に身を移すかの4つです。排他的な男性記者、取材先の男性とのホモソーシャルな関係は、女性記者に対して暴力的であるのはもちろん、彼女たちが声をあげることも難しくさせているのです。

今回の講座ではマスコミ業界の事例を中心に、男性同士のホモソーシャルな関係について学ぶことができました。林さんもおっしゃっていましたが、この関係はマスコミ業界に限ったものではなく、社会の至る所に見られるものだなと感じます。「タバコミュニケーション」、「キャバクラ接待」、「ゲイ男性を嘲笑する態度」など皆さんも経験したことがあるのではないでしょうか。このようなホモフォビアとミソジニーを内包したホモソーシャルな関係に私たちはどのように対抗していけばいいのかを考えるきっかけになるような回でした。林さんは、被害者と加害者だけの問題に矮小化するのではなく、第三者がそのような環境を作らないように取り組んでいくことが必要だとおっしゃっていました。

2021年度のふぇみ・ゼミU30は本講座で最後となりました。ご参加くださった皆様ありがとうございます。私自身も、講座や受講生の皆さんからの質問を聞いてたくさん勉強させていただきました。2022年度のふぇみ・ゼミU30でも素敵な講師の方々をお招きし、受講生同士で交流できるような空間を提供していきたいと思います。お楽しみに!

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