【第4回ふぇみ・ゼミ】スタッフ感想

ふぇみ・ゼミスタッフのRです。

9月28日(水)第2回U30の講師は、ジェンダー史・クィア研究がご専門の高内悠貴さんさんでした。今回は「アメリカの大学キャンパスが生み出すアクティヴィズム」というテーマでお話いただきました。私自身アメリカの大学キャンパスには縁がないので、今回のお話は新鮮だと思うと同時に、日頃の地道な社会運動が非常に重要だということを再認識しました!

高内さんはイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校(UIUC)の歴史学部博士課程に留学されていたそうで、そこでご自身が関わってきたキャンパスでの学生運動についてお話いただきました。多くの米国大学の大学院生はTA(Teaching Assistant)として働きながら研究活動をするそうです。「TAも労働者!」、ということでイリノイ大学には、TAが加入している労働組合(Graduate Employee’s Organization, GEO)があります。大学における労組は、60年代の学生運動が盛んになった時期に端を発していますが、私立大学ではなんと2016年まで大学院生TAは労働者とみなされていなかったそうです!アメリカのTAは日本のTAと少し違って、実際は担当授業の運営、試験の採点などをしているそうです。

イリノイ大学の労組GEOは、日頃からTAに労働環境について聴き取りを行い、問題があった際は大学に対して申し立てをするということをおこなってきました。大学側が大学院生TAの授業料免除制度を変えようとした際も、異議申し立てを行ったそうです。教員によるセクハラ、大学内に制度化された警察権力、人種差別の問題、アメリカの州立大学がヨーロッパからの入植者による先住民に対する搾取に起源を持っていることなど、様々な問題提起をおこなってきました。このような多様な運動の展開のために、日頃の組織化が重要であるとおっしゃっていたのが印象的でした。

現在も上記の問題の多くは解決されていませんが、運動が続いています。今後の動向も気になると同時に、私の通っている大学ではどのような運動が行われているのか、もっと知りたいと思いました!

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。