大阪市廃止、とめたってん 〜大阪で市民社会の破壊を回避した話

2度に渡る「大阪都構想」は、大阪の人たちの力で阻止されました。しかし、実際大阪で何が起きていたのかは、東京にもそして他の地域の人にもあまり伝わってきていません。マスメディアが情報を伝えず、市民運動の地域を越えた交流がコロナウィルスによる影響で低調になる中、住民サービスを切り下げ、地域の市民社会を破壊・権威主義体制化する動きに身を削ってあらがったのは、何を考えた、どんな人たちだったのでしょうか。

これまで原発やダムなど地域社会を破壊する政策を、体をはった運動で止めてきたのは、それぞれの地域に住む人たちでした。今回、大阪という日本第二の都市でも、そのような運動が展開されたと言えます。その経験を知ることは、生活に近いところから切り崩されていく、私たちの市民社会と民主主義を考えるうえでとても重要でしょう。

何故、ジェンダーと多様性をつなぐ講座を主催するふぇみ・ゼミが、「都構想」阻止に関心を持つのかって? これはフェミニズムの問題なのです。地域社会が壊され、住民サービスが切り捨てられる時、真っ先にわりを食うのは女性、子ども、元から社会資源配分が少ないマイノリティなのですから。同じことは全国で起きていて、東京だって他人ごとではありません。

このシンポジウムでは、選挙権ある人ない人、ジェンダー、エスニシティなど、多様な立ち位置の大阪の方に、それぞれの視点でご経験を語っていただきます。オンライン、オフライン、どちらでもご参加いただけるイベントです。

【日時】12/5(土) 13:30~16:30
☆オンライン参加の方には、イベント受付終了(12/5 9:00)後、Zoomのリンクをお送りいたします。
☆お申込みいただいた方には2週間限定で録画を見逃し配信でお届けします。

【会場】 東京都北区赤羽周辺(申込者にお知らせします)
会場とzoomを併用したオンライン&オフラインイベントです。

【トーク紹介】
“外国人を排除して行われた大阪市住民投票”
▶郭辰雄さん(NPO法人コリアNGOセンター代表理事)

大阪で生まれた在日コリアン3世。現在は京都の東九条在住。
大学のときに本名宣言をして以降、在日コリアンの人権問題をはじめマイノリティの人権擁護、多民族多文化共生社会の実現をめざした、教育・啓発事業などに取り組んでいる。
著書に「知っていますか?在日コリアン一問一答」(2014年 解放出版社)など。


“「大阪のおばちゃんイラスト」にいらついたのは誰か”
▶キムミョンファさん(アーティスト、朝鮮学校美術非常勤講師、大阪のおばちゃん)

1972年、兵庫県神戸市に生まれ、大阪府高槻市に育つ。
現在は大阪市に在住。北大阪朝鮮初中級学校・大阪福島朝鮮初級学校、京都朝鮮初級学校の美術非常勤講師。
学校で教えるかたわら、イラスト制作や土偶の展覧会を開いている。
「#鶴橋安寧 アンチヘイトクロニクル」、小説「1945、鉄原」、「あの夏のソウル」の表紙絵、挿絵を担当。


“ 大阪市民はいかにして大阪市廃止問題(いわゆる都構想)に立ち向かったか ~「大阪レジスタンス」の一員として”
▶増岡広宣さん(大阪市民、ソーシャルワーカー)

1971年佐賀県生まれ。国士舘大学大学院政治学研究科修士課程修了。社会福祉士、介護福祉士、精神保健福祉士。
2001年~12年に同市東成区在住、市民活動のため一度愛媛に転居するが、2017年から大阪市城東区に戻り、以前の職場に復帰。
「個人と社会」を考えたくて、今の法人でソーシャルワーカーとして精神障害者支援を仕事としています。中学時代にプラザ合意で父親が失業し、高校進学を諦めなくてはならないかもしれない事態に陥ったことが、ライフワークである「個人と社会」を考えるきっかけとなりました。プロテスタントである日本基督教団の信徒で、職場や教会では同性愛者であることを公表しています。社民党員ですが、社民党としての活動は今はご無沙汰です。


“分断と対立の街から、文化・芸術・多様性が輝く街へ、私達が変えていく!”

▶mei(松本めい)さん(音楽家(作曲家・歌手・ピアノ奏者etc))

大阪市出身。東京音楽大学・作曲専攻(芸術音楽コース)卒業。
学生時代よりミュージカルに没頭。卒業後、自身の悩みに向き合う中で様々な社会運動に加わる。
2014年より家族のいる大阪に戻る。シンガーソングライターとして個人活動を始め、翌年の住民投票をきっかけに政治活動に再び加わる。音楽から少し離れた期間もあったが、紆余曲折経てスナックや結婚式場で演奏する仕事も始めた。しかしコロナで全て飛ぶ。
セックスワーク経験者。ダブルマイノリティ。


【参加費】
一般:1500円
2020年度ふぇみ・ゼミ寄付者:1000円
2020年度後期ふぇみ・ゼミ生:1000円

申し込みHP:https://femizemi-osaka.peatix.com
ふぇみ・ゼミ公式HP:http://femizemi.blogspot.com/
主催:ふぇみ・ゼミ(問い合わせ:femizemi2017@gmail.com)

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