【感想】労働を問い直すージェンダーと民主主義の視点から 第7回 「『公益活動家』の持続可能性と尊重のための安全網づくり〜同行(トンヘン)の活動を中心に〜」スタッフ感想
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こんにちは、ふぇみ・ゼミスタッフの雁屋優です。寒さの厳しい季節のせいか、東京の冬に不慣れなせいか、最近は不調の合間を縫って仕事や趣味に打ちこんでいます。
今日は「労働を問い直す」講座の第7回、韓国からヨジンさんにご登壇いただいた「『公益活動家』の持続可能性と尊重のための安全網づくり〜同行(トンヘン)の活動を中心に〜」の感想をお届けします。
先ほど私が不調に悩まされている話をしましたが、今回のお話は体調不良とも大きく関わりがあります。社会運動をしている人(韓国では公益活動家)も病気になるし、怪我をするのです。そんなとき、活動家のことは誰が支えてくれるのでしょうか。
社会運動の成果の一方、活動家の経済的な不安定さが課題に
活発な社会運動により、韓国の社会では多くの成果が生まれました。それ自体は喜ばしいことです。しかし、当の公益活動家たちの生活は、医療費がかさむのを恐れて病院にも気軽にかかれなかったり、非常に安い賃金のため生活に不安を抱えていたりと決してよいとは言えないものでした。
そのような状況に対し、公益活動家のセーフティネットを構築すべく作られたのが社会的協同組合、同行(トンヘン)です。同行(トンヘン)では、公益活動家たちの心身の健康や教育の機会、経済的支援など、幅広くサポートしています。
ヨジンさんのお話を聞いて、会社員の福利厚生を連想して、そこではっとしました。活動家だって人間で、霞を食べて生きていけるはずもないのに、どうして私は活動家に福利厚生があるべきだと思わなかったのだろう、と。
公益活動家が尊重され、社会運動を大切にする社会に
私自身、社会運動をする人は別に本業となる職業を持っていて、ライフワークとして社会運動をするものだと思いこんでしまっていた部分がありました。しかし、それだけではいけないのだと身にしみて理解しました。
日本でも、韓国の同行(トンヘン)のような社会運動やそれに携わる人を尊重する仕組みが作られるべきだと強く思いました。活動家の安定した経済的基盤や社会から尊重されることは、社会変革に欠かせません。
私の所属するふぇみ・ゼミ&カフェでも30歳未満の方、または30代のジェンダー初学者を対象にした講座であるU30受講生やスタッフのための支援制度が用意されています。社会運動の経験のない人の第一歩のための制度です。何かやりたい活動がある方はぜひ活用を検討してみてください。
こちらの講座は後から配信もありますので、ぜひこちらからお申し込みください。
気になる回だけの受講も、全回通しての受講も可能です。
「労働を問い直す」シリーズの第8回は、2月16日に伊藤みどりさんによる、「ケアを社会の柱に 労働とフェミニズムの狭間で~ホームヘルパー国賠訴訟で何を訴えたかったのか」を予定しています。2000年に介護労働が半官半民のシステムになってから23年で起きたことや問題点をお話しいただきます。ぜひご参加ください。
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この記事を書いた人
雁屋 優(かりや ゆう)
ライター/サイエンスコミュニケーター(2023年度北海道大学CoSTEP受講生)。2015年に指定難病となったアルビノ(眼皮膚白皮症)当事者。難病や希少疾患の人々の自己決定を支える情報が圧倒的に足りていないことに問題意識があり、現状を変えるべく文筆業をしている。明石書店のwebマガジン、webあかしで「マイノリティの「つながらない権利」」、現代書館noteにて「マイノリティのハローワーク」連載中。