【ゼミ生の感想】河口尚子さん講座「優生思想とジェンダー」#2025年U30第7回
【講座を受講したゼミ生の佐々木春奈さんからの感想です】
2025年度ふぇみゼミU30向け講座第7回は、河口尚子さんによる、「優生思想とジェンダー」と題した講座だった。
講座が始まる前は優生思想は人種・国籍や「障害」の有無による差別の話、という程度の認識だったが、河口さんの話を聞いて、優生思想は自分の日々の生活や生き方そのものに関わる考え方なのだ、と理解できるようになった。

現代の社会での生きづらさの背景には優生思想があるという話が印象に残った。学歴や見た目、収入などで個人に価値がつけられ、弱みを見せたり失敗したりすると叩かれる生きづらい社会、その背景には「より学歴が高い人、見た目が良い人、お金持ちな人が幸せな人で、そうあるべき」という規範があって、それは人種、民族、ジェンダー、宗教、障がいなどの属性によって人を分断し差別する優生思想とつながっているという。
私は今大学生をしていて、今度の4月から社会人として働く。受験や就活を通して、勉強ができる/できない、面接で話すのが上手/下手、有名な企業に行く/行かないといった基準で人の価値が測られることに嫌気を覚えつつも、実際には自分自身がそうした基準を内面化して人を測っている場面があると、今回の講座を通して改めて気づかされた。他にも広告やSNS、日々の会話の中でルッキズムや能力主義が溢れていて、私も痩せたほうがいいかなとか、このスキルがない自分は人より劣っているのかなと感じてしまう場面が日常の中にたくさんあること、それが属性によって人の価値に優劣をつける優生思想の影響であることを知り、優生思想はこんなにも身近に溢れているのかとハッとさせられた。何かを基準に人の価値を測る行為はあまりにも身近すぎて、意識して考えないと無意識のうちに自分も差別の加害者になってしまう。そのことを強く痛感させられる話だった。
優生思想から逃れることは、このような呪縛から逃れ自由に生きることで、誰もが優生思想から逃れ自由に生きられたらいいという話をされていたのも印象的だった。能力や見た目、学歴や社会的地位で人を測る社会は、誰にとっても生きづらい、型にはまった不自由な社会だと思う。私はその属性や能力に関わらず、人々が困った時に助け合う社会に生きていきたいし、差別なく他者と助け合って生きる行為こそ、豊かで自由で人間的な生のあり方だと思う。
優生思想は様々な形で身の回りにあって、最近はそれが排外主義などと結びついて顕著な形で政治の前面に出てきているように感じる。そのような時代だからこそ、自分が属性や能力を基準に簡単に人の価値を測っていないか常に反省し、より豊かで自由な生き方をーー豊かさとは自由とは何かを考えながらーー選択していきたい。自分自身の生き方に、ここで学んだこと・感じたことをしっかり繋げていきたいと思えるような講座だった。
ふぇみ・ゼミU30ゼミ生 佐々木春奈


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