【終了】【11/15まで・団体賛同のみ】香港での警察の性暴力に関する調査要求の国際署名
<香港の性暴力と闘う Association Concerning Sexual Violence Against Women(ACSVAW)および、その事務局長リンダ・ウォンさんからの要請です>
香港では2019年6月に始まった反「逃亡犯引き渡し条例」運動が拡大しています。警察による弾圧が行われていることは日本でも報道されている通りですが、とりわけデモ参加者、市民への警察の性暴力が非常に深刻な状況にあります
※アジア女性資料センターの機関誌・「女たちの21世紀」などでも、香港中文大学の小出雅生さんが紹介されています。
性暴力が、被害者に恥と屈辱を与え、黙らせる手段として使われているので
同時に被害者、フェミニストなどによるファイトバックも行われ、2019年8月29日には警察の性暴力に抗議する#Me too集会、#Protest tooが開かれ、3万人が参加しました。複数の被害者が声をあげ、顔と名前を公開して抗議している被害者もいます。
ACSVAWおよび、ACSVAWや新婦女協進会(AAF)など香港でジェンダー平等に取り組む8団体の連合である、Women’s Coalition on Equal Opportunities(平等機會婦女聯席)は、女性に対する暴力に関する国連の特別報告者の派遣を要請する国際署名(団体賛同のみ)を11月15日まで募っています。
ふぇみ・ゼミでは、リンダ・ウォンさんからの連絡を受け、日本のジェンダー平等、フェミニズムに取り組む団体、ネットワークにご署名をお願いしています。
以下の署名文、警察の性暴力に関する参考資料をご覧になったうえ(PDFはこちら; 国際署名呼びかけ;参考資料;署名呼びかけ日本語訳)英語で対応できるご担当者のいらっしゃる団体は、フォームから直接賛同をお願いします。(今回は個人署名は募っておりません。団体署名のみになります)
英語での署名が難しい団体は、(1)団体の英語名(2)ご担当者のお名前(ローマ字もしくは英語表記)(3)ご連絡先先メールアドレスをfemizemi2017@gmail.comまでお送りください。
※署名をお願いすると同時に、日本では中国と中国系住民に対する差別・憎悪の問題が存在していることにも注意したいと思います。
香港への支援が中国への攻撃に転嫁しがちな傾向が日本にはありますが、まず、今回の署名は香港警察に対する調査を求めるものであり、中国政府を対象にしたものではありません。
そして香港の現在の状況に大きな影響を及ぼしている植民地支配の歴史は、日本にとっても過去のことではなく、日本という国家自体が香港を侵略・占領し、多大な被害を与えた過去も未清算です。それを覚えておくことは、日本で活動する団体が香港を支援し、香港政府、中国政府との対話をもとめる時、極めて重要であるとおもわれます。
お願いと同時にこのようなことを申しあげるのは僭越ではありますが、暴力にあう痛みを知るジェンダー平等団体、フェミニズム団体であるからこそ、差別や暴力の歴史的な多層性、複雑性、自分たちの立ち位置(ポジショナリティ)にも敏感でありたいと願っています。
署名日本語訳(仮訳・注部分などは省いています)
※English original articles are below
国際団体署名キャンペーン:
※今回は個人賛同は募っていません。団体賛同に限ります。
香港の反「逃亡犯条例」運動に対する、香港警察のジェンダーに基づく暴力に関し、女性に対する暴力についての国連特別報告者の調査を要請します
2019年6月、反「逃亡犯条例」運動が香港でわきおこり、規模を拡大し続けています。そして、香港警察(HKPF)が、抗議参加者と市民に対し、様々な形態のジェンダーに基づく暴力を繰り返しふるっていることが知られています。彼らの意図は、性的な恥と屈辱を通じて女性たちを沈黙させること、同時に女性の身体の自律性と集会に出席する権利を侵すことであり、こうした行為は香港の基本法で保障された表現の自由と集会の自由を侵すことです。
「反『逃亡犯条例』運動の中での性的被害経験」のオンライン調査は、 the Association Concerning Sexual Violence Against Women (ACSVAW) によって、2019年8月に行われました。9月30日までに、67人の回答者が抗議参加中のジェンダーに基づく暴力の被害を回答し、その86%は女性、14%が男性でした。そしてその半数の加害者が警官であるという回答が得られました。
香港警察の警官たちは、女性の抗議参加者を脅すために言葉による攻撃から、同意なしのプライベートゾーンへの接触まで、様々な手段をとっていると証明されています。約80%の回答者が、言葉による攻撃や、卑猥な言葉での脅迫を受けたと答えています。40%の回答者が、自らのプライベートな体の部位に、同意なく触られました。18%の回答者が、服の上からなで回したり、壁に向かわされて背後から行われる身体検査を異性の警官にされたと答えています。これは、香港警察の規則(Police General Orders)に反するものです。とりわけ、13.4%の回答者が、その過程で衣服が脱がされたり、取り去られたりするほどの力で捕まれ、プライベートゾーンや下着が衆目にさらされたたと答えています。4人の女性の拘留者は警察署や裁判所の敷地内で全裸にされての検査が行われたとして、警察を非難する声をあげました。こうした全裸での身体検査は、不必要で不合理であると非難されています。警察の主要な目的が、単に屈辱を与えることにあるのではないかとの疑問の声があがっているのです。
香港警察に彼らの蛮行やジェンダーに基づく暴力について説明させることは極めて難しいです。まず、香港警察は抗議デモの場で警察証を見せることを拒否するので、個人を特定できなくなります。私たちにとって、意味ある苦情をthe Complaints Against Police Office (CAPO、警察への苦情申立機関)に申し立てることは不可能です。次に、唯一の監視機関である独立警察苦情審議会(IPCC)に、CAPOの活動を調査する権限はありません。IPCCは「監視と評価のための助言・監督機関」なのです。IPCCは2013年の国連人権委員会の最終所見で、その権限は限定的であり、独立性が欠如していると言及されています。報告された苦情が立証済にカテゴライズされる割合はとてもわずかです。2010年~2018年の間に、IPCCによって立証された事件のうち、警察はたった一件の犯罪の起訴しただけで、多くの警官は「助言」を与えられたのみなのです。したがって、私たちは香港政府に、ジェンダーに基づく暴力を含む香港警察による違法な武力行使について、独立して、公平で、効果的かつ迅速な調査を行うための独立調査委員会を設置するように求めています。
2019年8月28日に、香港で女性の機会平等に取り組む団体の連合は、警察による性暴力を非難し、独立調査委員会の設置を要求する反「逃亡犯条例」の #MeToo抗議集会を組織しました。当日の参加者は3万人を超えました。しかし、香港内部での圧力だけでは十分ではありません。私たちは、女性に対する暴力についての特別報告者に、以下のことを強く要求します;
1.香港を訪れ、警察による抗議参加者へのジェンダーに基づく暴力の深刻さについて調査してください。
2.香港政府に対し、公平な調査を行う独立調査委員会の設立を勧告してください。署名発起団体:
1. Association Concerning Sexual Violence Against Women
(關注婦女性暴力協會: Facebook; Website)
2. Hong Kong Human Rights Monitor
(香港人權監察: Facebook)
3. Women’s Coalition on Equal Opportunities
(平等機會婦女聯席: Facebook ; Website)
あなたの組織・団体の連合が署名するばあい、以下のフォームからお願いします。(個人賛同は募っていません。団体賛同に限ります)
署名文
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参考資料
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