【感想】高柳聡子さん講座#2024年U30第2回

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今回、高柳聡子さんよりフェミニスト文学について、ロシア・韓国・日本・イギリスなどの文学作品をご紹介頂きながら、今後フェミニスト文学を増やし残していくためには私たちに何ができるのかなど活動としての視点でもお話をして頂けたのは、私にとって大変良い学びの時間になりました。

まず最初に印象に残った点として、フェミニスト文学とは単に女性が書いたものではなく、フェミニスト的な視点を持った文学のことだという定義を聞いた時、初めて韓国文学を読んだ時の衝撃を思い出しました。というのも、講座内で高柳さんが仰っておりましたが、社会が抱える膿を出し解体して読者に力強く突きつけるような感じが、日本の女性作家の作品ではまだ少ないというのは私も一読者として物足りなさを感じていたからです。

私は大学時代に英米文学を専攻していましたが、講師も男性ばかり、教わる文学史も男性作家の作品ばかりで、たまに男性以外の作家の作品も読みましたが、正直フェミニスト文学はかなり少なかったように思います。稀にフェミニスト文学として読める作品を扱っても、授業内ではそのように扱わなかったと記憶しています。そのような個人的な経験もあり、「フェミニスト文学はフェミニズムの視座を持った良き批評家、編集者、読者が揃うことが必要」という言葉は大変共感すると同時に、私自身もただ読むだけではなくて誰かに話すなど広げていくアクションが必要だと感じました。また、大学時代に教わった文学史の問題点は男性ばかりであることだけではなく、英米文学ということもあり、やはり白人ばかりであったということは問題点として今では認識しています。私たちは今まで埋もれていたマイノリティの作家・作品の価値を伝える必要があるし、文学史も再構築する必要があると思います。そのような視点で、既にロシアのフェミニスト詩人たちは過去の作品を遡ってフェミニスト詩を発掘したり、自分たちでフェミニスト詩とは何かを定義した本を出したり、若い詩人をサポートしたりなど、積極的に活動されているという話を聞き、とてもパワフルで運動として文学が成り立っていることに驚きを憶えました。そして、まだ書かれていない女性たちの物語があるという理由から小説を書き始める詩人が出てきているという話も、今後の可能性を感じられ、私も読者として応援していきたいと思いました。文学は現在の効率主義的な社会ではあまり価値がないと思われるかもしれないですが、個人的には文学の力は偉大だと思っており、登場人物の感情や見る景色を読者の心に直接訴えかけ、今ある社会課題についてより深い理解を促すことができるものだと考えています。高柳さんの「書ける人は皆書け」という言葉も印象的で、とにかく理想の社会を目指して様々な物語を紡いでいくことが大事で、そしてそれを私たちが良き読者として残していく必要があると学びました。

最後に、働くと本が読めなくなるとは言うけれども、今後も色々な文学作品を読んでいきたいと改めて感じる講座でした。講座内でご紹介頂いた、ロシアのフェミニスト詩も女性たちの苦しさとそれに抗う力強さも感じられ、とても良かったです。大学の詩の授業でこういうのを読みたかったなと思いました。

ふぇみ・ゼミ受講生 K.N.

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