お申し込み

2024年3月7日(日)23:55までお申込み可能です。後から配信もあります!

以下のpeatixサイトからお申込みください。

https://postmetoo.peatix.com/

講座の概要

 2018年の#MeToo運動以降、性暴力に対抗する運動に新たな盛りあがりが訪れた。第二波フェミニズム以来の地道な取り組みが、新たな動きと合流し、確実に変化を起こしている。しかし明らかになった課題、積み残されたことも多い。多くの被害者が多大な負荷を負わされる反面、性暴力を口実にトランスジェンダーなどへの差別が正当化されたり、女性の性的自己決定権が抑圧されることも起きている。
 本連続講座はこのような問題意識から編まれた特集・月刊『部落解放』2023年6月号「組織・運動と性暴力」を元にした連続講座である。女性=普遍的な被害者という想定の問題、被害者を取り残さない支援の方法、政治的対立がもたらす陣営理論と性暴力被害者の人権、「男性」の性暴力被害、「連帯」の難しさなど特集でとりあげた内容に加え、ジャニーズの性暴力問題を告発してきた被害当事者、映画や演劇などの性表現において人権を守るインティマシー・コーディネーターなどをお招きする。
 性を暴力にしない社会のあり方を考える全ての人と、様々な暴力がもたらす混乱と闘う現在を共有して考えたい。


プログラムの日程・内容・開催方法

※時間帯は全て19:00~21:00
全ての講座に、UDトーク(校正者あり)による日本語リアルタイム字幕が付きます。

第1回:8月16日(水)対談「ジャニーズの性暴力問題」(話し手:平本淳也/聞き手:鈴木みのり)

概要:今年BBCの報道をきっかけにやっと世間の注目が集まったジャニーズの性暴力問題は、実は1960年代から告発があったと言います。指導的な立場にある大人から多くの子どもたちが被害を受けた深刻な問題は、何故省みられなかったのでしょうか。韓国、台湾などでも、芸能界の#MeTooは後を絶ちません。ジャニーズの性暴力は、ようやく今国連人権理事会「ビジネスと人権」作業部会の聞き取りも行われる社会問題になりました。長年被害者の一人として問題を追及してこられ、「ジャニーズ性加害問題当事者の会」を共同で立ち上げた、元ジャニーズJr.の平本淳也さんに、これまでの告発の経緯や、加害と被害を生んだシステムの問題などを伺います。聞き手は鈴木みのりさんです。

第2回:9月20日(水)熱田敬子「ポスト#MeTooに考える組織・運動・社会と性暴力―女性=普遍的な被害者という想定を超えて」

概要:2006年にアフリカ系アメリカ人女性のアクティビスト、タラナ・バーグが使い始めた「MeToo」のスローガンが、2017年に拡散された#MeTooの後、社会の空気は確かに少し変わった。その反面、被害者が支援を得るために自分を語り「バスら」なければならなかったり、被害者を「犠牲者」として弱い立場に留め保護しようとする動きなど、様々な問題が起きている。
ここでは、日本軍性暴力被害者への支援運動の事例を参照しつつ、①「被害者中心」に性暴力を考えることが本来どのように社会や組織の変革を要求するのかということ、②女性のみを「普遍的な」被害者と想定し、共感をベースとした反性暴力運動の限界について考える。勇気をもって声をあげた被害者が堂々と尊敬される社会を目指すために。

第3回:10月18日(水)

松元ちえ「被害者を取り残さない支援とはー長崎市幹部による性暴力事件から考える」

概要:権力側による女性記者へのセクシュアル・ハラスメントや性暴力被害は、いまだに絶えることがない。2007年、長崎市で取材中に性暴力にあった記者が、12年の時を経て自らの人権と尊厳を取り戻すために裁判に挑んだ闘いは、多くの支援と共感を呼んだ。#MeToo運動が背を押した、この闘いの意義とそこから生まれた連帯や運動における重要な気づきを考えてみたい。

第4回:11月15日(水) 

梁・永山聡子「人権活動家の性暴力・セクハラを許さない社会とは?ー朴元淳前ソウル市長の威力による性暴力事件解決運動の功績と課題」

概要:2018年から本格的な#Metooムーブメントが始まり、「世界で最も#Metooが成功した社会」と言われる韓国。#Metooが残した価値観や法改正などは性差別のない平等な社会を構築するには絶対条件であった。そこで、被害者当事者が訴えていたことは、単なる「共感」や「肯定」を求めるだけなく、加害者、社会に通底している陣営理論で捉えようとする権威主義的な思考形態と主流派フェミニズムへの疑問だった。
本講座では、韓国の#Metoo史上最もインパクトのあった進歩派(左派)、人権活動家を#Metooした事例を中心に、陣営理論の問題性を解き、「社会正義を追求する人」「人権派」であれば免罪されてきた社会に一石を投じた韓国のフェミニズムを見ていく。その上で、今なお、免罪されている日本社会を問いたい。

第5回:12月27日(水) 

宮﨑浩一「日本社会における『男性の性暴力被害』が置かれる状況」

概要:日本では性暴力における男性被害者の存在がようやく可視化された段階にあると思われ、支援体制など社会のありようが問われている。性暴力においてジェンダーやセクシュアリティといった視点から「男性」被害者を考えると、暗に排除されてきた属性が思考可能なものとして現れてくる。日本社会において特権性を持つ「男性」と、性暴力被害の個別的な回復プロセスを社会と切り離すことなく考えたい。


第6回:1月17日(水) 
あかたちかこ「meはtooじゃねえよ」

概要:「#metoo」はものすごい速さでインターネットを駆け巡りましたが、わたしたちは、他者の「被害」を、「連帯」の名の下に、自分が気持ち良くなることに使ってしまっていないでしょうか。どうすれば被害を受けた者の回復を妨げることなく連帯し、共に良くなることができるでしょうか。この講座では「人の話の聞き方」を中心に、良かれと思って相手と自分と世界を傷めないための方法を学びます。


第7回:2月 
スペシャルゲスト(交渉中)
概要:


第8回:3月6日(水)
西山ももこ「人権と同意の上で成り立つ性表現とは?―インティマシー・コーディネーターの仕事」

概要:
物語の中の性描写においてどのように同意表現を入れていくか。時代と共に社会通念はアップデートされているのに、映像の中の性表 現はなぜ変わらないのかなど常々疑問に感じていることを話し合いたい。


講師プロフィール

【第1回】
平本淳也(ひらもと・じゅんや)さん
作家・実業家。元ジャニーズJr.。アイドルグループ「新・光GENJI」(のちの「SHADOW」)、「維新組」元メンバー。13歳でジャニーズJr.となり、18歳までの間「合宿所」と呼ばれたマンションに出入りしていた。1986年、ジャニーズ事務所を退所。2023年3月、BBCからのオファーで、ジャニー喜多川氏の性加害問題を扱ったドキュメンタリー「Predator : The Secret Scandal of J-Pop」に出演した。

鈴木みのり(すずき・みのり)さん
フェミニズム、クィア理論への関心から小説、映画などについて「i-D Japan」「キネマ旬報「現代思想」「新潮」「すばる」などで執筆。近刊に「「テレビは見ない」というけれど』(共著、青弓社)、和田彩花と特集の編集を担当した「エトセトラ Vol.8(特集 アイドル、労働、リップ)」。早稲田文学増刊「家族」(筑摩書房)に短編小説を寄稿。

【第2回】
熱田敬子(あつた・けいこ)さん
ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、大学非常勤講師、中日通訳翻訳。研究テーマは、人工妊娠中絶の当事者経験の分析、日本軍性暴力被害者の支援運動、東アジアにおけるフェミニズム運動など。共編著に『ハッシュタグだけじゃ始まらないー東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(2022、大月書店)

【第3回】
松元ちえ(まつもと・ちえ)さん
英字紙記者、海外通信社を経て、メディア協同組合Unfilteredを設立。共著に『マスコミ・セクハラ白書』(文藝春秋 2020年)、共同翻訳に『世界を動かす変革の力〜ブラック・ライブズ・マター共同代表からのメッセージ』(明石書店 2021年)など。

【第4回】
梁・永山聡子(ヤン・ながやま さとこ)さん
ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員/成城大学グローカル研究センター研究機構客員研究員/在日朝鮮人3世。専門:社会学・ジェンダー・フェミニズム研究、朝鮮半島の歴史と社会運動、朝鮮フェミニズム論。学生時代からアジア女性資料センターで活動、同時に裁判事務局(東京朝鮮高校無償化裁判、吉見裁判など)、Fight for justice、希望のたね基金、東京朝鮮人強制連行真相調査団などで活動。現在は、1923関東朝鮮人大虐殺を記憶する行動の事務局、在日本朝鮮人人権協会性差別撤廃部会などでも活動。

【第5回】
宮﨑浩一(みやざき・ひろかず)さん
立命館大学大学院人間科学研究科博士課程後期課程/臨床心理士/公認心理師。男児・男性の性暴力被害について調査研究を行っている。法務省「性犯罪に関する刑事法検討会 第2回会議」ヒアリングに出席し、男性の性被害について意見等を述べる。共著に合同出版編集部編『わたしは黙らない』(合同出版 2021)がある。

【第6回】
あかたちかこさん
大阪市立阿武山学園専門講師、京都精華大学非常勤講師。立命館大学大学院修士課程修了(応用人間科学)。大学在学中に同年代へのエイズ予防啓発を始める。講演活動と並行して、若者やセクシュアルマイノリティ対象の相談業務に従事する中で、性感染症予防や妊娠防止だけに留まらない包括的性教育や、コミュニケーション教育へと専門を広げた。現在は、児童自立支援施設・特別支援学校・一般の中学校高校での性教育を展開しつつ、大学ではそれらの現場で得たものや考えたことを、対人援助職を志す若者たちに伝えている。共著書に『たたかうLGBT&アート』(法律文化社、2016)『セックスワーク・スタディーズ』(日本評論社、2018)『未来のアートと倫理のために』(左右社、2021)『なぜ君は総理大臣になれないのか』(日本評論社、2021)などがある。Woman’s Diary元編集長。

【第7回】スペシャルゲスト(交渉中)

【第8回】
西山ももこ(にしやま・ももこ)さん
東京出身。16歳の時にアイルランドのダブリンに留学、 ダブリンでカレッジまで進み、 大学はチェコにあるプラハ芸術アカデミーを卒業。 2008年に帰国。 その後アフリカ専門の撮影コーディネーターとして活動。 それ以外でも海外メディアのインバウンドロケやイベント業務など 幅広く携わる。 2020年にインティマシーコーディネーターの資格を取得。 ハラスメント相談員やアンコンシャスバイアス認定トレーナーの資格も所持。


講座料金

 1回券・・・・・・・
・一般 1,800円
 ・学生・2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者 1,500円
 ・U30受講生(2023年度)1,000円

 全回通し券・・・・・・
 ・一般(書籍なし) 13,000円
 ・一般(書籍付・送料込) 13,660円
 ・学生・2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者(書籍なし) 11,000円
 ・学生・2023年度ふぇみ・ゼミ寄付者(『部落解放』2023年6月号の書籍付・送料込) 11,660円
  *ふぇみ・ゼミパスポート保持者(2023年度)無料→パスポート対象講座です。

※ふぇみ・ゼミU30の情報についてはこちら(2023femizemiu30.peatix.com)、
 寄付者パスポートについてはこちら(https://femizemi.org/donate/tokuten/
※本講座は『部落解放』2023年6月号の特集「組織・運動と性暴力」を元に、発展させたものです。参加申し込みと一緒に、同雑誌を一緒にお買い上げいただくことができます(出版社より直送、送料無料)。

開催方法

オンラインと会場開催を併用するハイブリッド開催

※ 会場参加申込については、開催1週間前をめどにご希望をお伺いします。希望される方はメールでご返信ください。
※ 対面会場については、感染拡大の状況などにより変更の可能性があります。各開催日1週間前をめどに会場参加のご希望を伺いますので、直前のお知らせをお待ちください。

■お申し込み締め切り
・リアルタイム参加をご希望の場合、各回の申し込みは、18時までとさせていただきます。18時までに購入をしていただいた方にZoomアドレス・IDをお送りいたします。それ以降の申し込みも受け付けますが、すべて後から配信でのご視聴となります。ご了承ください。

■受講ルールについて
・zoomで参加する際、表示名は必ずお申込み時にご登録いただいた名前でご参加ください。
 本人確認ができない場合、入室許可ができませんのでご協力をお願いいたします。
・原則としてzoomでの顔出しをお願いします。
・配布資料や後から配信の無断転載は厳禁です。参加者の方で画面のキャプチャー、録画・録音もご遠慮ください。
・お友達、同居の方などと一緒にご覧になる際も、お1人1枚のチケットをご購入いただくようお願いします。
・Zoomのサポートはいたしません。ご自身で各サイトなどをご覧ください。

■後から配信について
・すべての回で後から配信の録画行います。
・講座の中でグループディスカッション等があった場合、その部分は後から配信には含まれません。ご了承ください。
・公開保証期間は、本講座最終回の後から配信をお送りした2週間後までです。


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<寄付・その他 ふぇみ・ゼミ口座>
①PayPay銀行
支店名:ビジネス営業部
店番号005
預金種目 普通預金
口座番号 6295892
口座名義(漢字)一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ
口座名義(カナ)シャ)フェミゼミアンドカフェ

②三井住友銀行
支店名:赤羽支店
店番号226
預金種目 普通口座
口座番号 5864455
口座名義 一般社団法人 ふぇみ・ゼミ&カフェ
口座名義(カナ)シャ)フェミゼミアンドカフェ

<お問い合わせ>


ふぇみ・ゼミ&カフェ事務所:
〒115-0044 東京都北区赤羽南2丁目4−7 鷹匠ハイツ403
メール:femizemi2017@gmail.com
HPアドレス   https://femizemi.org/
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