国際人権、国際協力、国際NGO、国連は、差別や紛争、災害に向き合うための重要な仕組みとして語られてきました。しかし、その「善意」や「普遍性」の背後には、西欧中心主義、帝国主義、資本主義、エリート主義があります。本講座では、国内人権機関、パレスチナ、母子保健、SRHR、日中友好、日韓条約、国際協力、国際法などを手がかりに、支援する側/される側の非対称性、伝統をめぐるダブルスタンダード、「誰が行うか」によって評価が変わる構造を検討します。国際人権の理念を否定するのではなく、その闇を直視し、より対等で脱植民地主義的な人権と連帯のあり方を考える全10回の連続講座です。

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■日程・講師・各回テーマ

 ※すべての回で、日本語リアルタイム字幕・録画配信あり

第1回 8月30日(日)18:00~20:00
元百合子さん「国際人権の発展における国連とNGO」

〈講座概要〉 
人類史上初の国際的人権保障システムを支えてきた国連とNGO、vs 加盟国政府の執拗な抵抗

 

〈プロフィール〉 
大学卒業後一般企業に勤務し、利益の最大化目的に奉仕しつつ激しい女性差別に疑問。以後、国連、国際的人権NGOの職員を経て、大学教員(国際人権法を研究・講義)


第2回 9月8日(火)19:00~21:00
金城美幸さん「パレスチナへの不正義と国連――植民地主義の埋め込まれた日本から眺める」

〈講座概要〉 
リベラルな日本人市民の間では、パレスチナ問題に関して国連の役割に期待する声が多くあります。しかし第二次世界大戦後に大国、特に米国主導でつくられた国連こそ、イスラエルの正当性を認め、パレスチナ人のナクバの根本原因を創りだした組織です。その後、旧植民地諸国の加盟により植民地下パレスチナ人の闘争の意義について一定の認識は生まれたものの、国連メカニズムの下ではパレスチナ人の生存の保障や、内実を伴った自己決定権の承認には全く至っていません。国連はどのようにパレスチナへの不正義を生み出し、助長させてきたのでしょうか。この問題を、植民地主義を温存させたまま国連の「加盟国」となり国際社会に「復帰」した戦後日本の問題と重ね合わせて検討します。


〈プロフィール〉 
パレスチナ研究。パレスチナ人のナクバの記憶や難民コミュニティについて研究し、近年はパレスチナ人女性の経験に焦点を当てた研究も行っている。論文に「パレスチナとの交差を見つけ出すために―交差的フェミニズムと連帯の再検討」在日本韓国YMCA編『交差するパレスチナ―新たな連帯のために』(新教出版社、2023年)、「パレスチナ人の法的闘争を読み解く―国連と国際法を通した連帯のために」『現代思想』2025年2月など。


第3回 9月29日(火)19:00~21:00 
梁・永山聡子(ヤン/ながやま・さとこチョンジャ)さん「母子保健の闇 ― 命を守るという欺瞞」

〈講座概要〉
Coming Soon

 

〈プロフィール〉

1990年代から2000年代にかけて国際的な重要課題となった、国連の「母子保健」に関する活動に携わる。2007年からは、WHO・UNICEFが主導する「赤ちゃんにやさしい病院運動(Baby-friendly Hospital Initiative:BFHI)10か条」の先進工業国会議に、日本の国際NGOメンバーとして参加。2年に1回開催される国際会議に計5回出席したほか、各委員会での活動にも取り組んだ。2009年には、WHO担当者による日本国内の産婦人科施設の視察に際し、各地の施設への案内と調整を担当した。

現在、ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、成城大学グローカル研究センター研究機構客員研究員。在日朝鮮人3世。専門は社会学、ジェンダー研究。特に、朝鮮半島におけるジェンダー秩序とフェミニズムについて研究している。

第4回 10月10日(土)14:00~16:00
飯野由里子(いいの・ゆりこ)さん「SRHRの闇 ― 障害女性と性の権利」

〈講座概要〉 
1995年の北京行動綱領は、国連内部の保守派の反対を受けて性的指向への言及をすべて削除しました。しかし、問題は保守派だけではありません。人権条約機関のなかでもっとも進歩的・リベラルな機関の一つとされる障害者権利委員会も、障害女性の性の権利を論じる際、当事者を性的主体としてではなく保護の対象として扱っています。この講座では、SRHRが内包する保護主義的構造を分析し、性の権利を当事者の手に取り戻す道筋を考えます。

 

〈プロフィール〉 
ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、東京大学大学院教育学研究科附属バリアフリー教育開発研究センター教員。専門はフェミニズム・ディスアビリティ研究。主な著書に『合理的配慮:対話を開く対話が拓く』(共著、有斐閣、2016年)、『「社会」を扱う新たなモード:「障害の社会モデル」の使い方』(共著、生活書院、2022年)など。

第5回 10月24日(土)14:00~16:00
熱田敬子(あつた・けいこ)さん「日中の”友好”と”平和”を考える ― 学術・人権・民間の政治」

〈講座概要〉

現在、日本で改憲や軍拡、自衛隊の膨張に反対し、「世界平和」と同じノリで「日中友好」という人たちがいます。ですが、「平和」も「友好」も実は帝国主義の支配手段となってきました。また、逆に、中国での言論統制や人権状況を問題として、学問や民間の活動・交流は「政治」ではない、という人もいます。しかし、学問も、民間も政治的でなかったことなど、日本でも中国でも一度もありません。

 この講座では、学術・人権・民間交流を社会運動はどうとらえ、国家や政府とどのような距離をとるべきなのかを考えます。

 

〈プロフィール〉 
東京下町育ち。フェミニスト、アクティヴィスト。ふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員、北京語翻訳通訳、ジェンダーや社会学の大学講師。研究テーマは人工妊娠中絶の体験談の聞き取り、日本軍戦時性暴力支援運動など。共著に『ハッシュタグだけじゃ始まらない:東アジアのフェミニズム・ムーブメント』(編著者:熱田敬子、金美珍、梁・永山聡子、張瑋容、曹曉彤、大月書店、2022)など。

第6回 11月12日(木)19:00~21:00
太田修さん「法‐条約の暴力とつくり直し ― 日韓条約を考える」

〈講座概要〉 
2018年に韓国大法院(最高裁)は、日本の植民地支配下に強制動員された労働者の損害賠償が1965年の日韓請求権協定では未解決であり、被告企業に賠償を命ずる判決を出した。だがその後も判決は履行されず、「解決済み」であるかのような雰囲気がつくられている。日韓条約締結から60年が過ぎ、中東で戦争が常態化している今、あらためて法-条約の暴力とそのつくり直しの可能性について考えてみたい。

 

〈プロフィール〉
同志社大学グローバル・スタディーズ研究科教員。朝鮮現代史、近現代日朝関係史専攻。主著に『〔新装新版〕日韓交渉』(クレイン、2015年)、『朝鮮近現代史を歩く』(思文閣出版、2009年)、「独裁と民主の相克」『アジア人物史 第12巻 アジアの世紀へ』(集英社、2024年)、「「日韓財産請求権協定で解決済み」論を批判する」(吉澤文寿編『五〇年目の日韓つながり直し』社会評論社、2016年)、「日朝国交正常化はなぜ必要か」李鍾元・木宮正史編『朝鮮半島危機から対話へ』(岩波書店、2018年)など。

第7回 11月21日(土)18:00~20:00
金城リンダさん「ようこそ、国際協力劇団へ!? ~コロンビア、ペルー、メキシコで見た国際協力の舞台裏~」

〈講座概要〉
人種差別やハラスメントって国連の中にもあるの? コロンビア、ペルー、メキシコでの国際協力と国連勤務の経験をもとに、多様な文化や立場が交わる現場で起きる葛藤、組織内の力関係、理想と現実のずれにも触れながら、国際協力の舞台裏と、その可能性や課題を紹介します。



 〈プロフィール〉 
沖縄生まれ。ペルー出身の日系3世の父を持ち、幼少期を南米で過ごす。2016年から海外ボランティアとして南米のコロンビアとペルーにて紛争被害者や児童養護施設の子どもたちを支援。2022年から2年間、国連ボランティアとして国連開発計画(UNDP)メキシコ事務所にて活動。現在、早稲田大学大学院社会科学研究科博士後期課程に在籍。

第8回 12月19日(土)17:00~19:00
金陽順さん「「普遍性」の闇ーダブルスタンダードと国際法の政治性」

〈講座概要〉 
国際法・国際人権法は、国際社会における「普遍的な基準」として掲げられています。しかし、それらは本当に普遍的に形成され、運用されてきたのでしょうか。本講座では、国際法に残る西欧中心主義や植民地主義的構造に着目し、国際法の適用をめぐる政治性やダブルスタンダードの問題を検討しながら、「普遍性」を問い直します。  



 〈プロフィール〉 
朝鮮大学校政治経済学部助教。専門は国際法・国際人権法・国際刑事法。武力紛争被害者に対する賠償メカニズムを中心に、国際社会における被害者救済のあり方を研究している。また、朝鮮学校における民族教育権の確立をめぐる課題についても研究を行っている。

第9回 2027年1月18日(月)19:00~21:00 
友松夕香さん「善意が格差をつくるとき――国際協力を支える知識・制度・権力」

〈講座概要〉 
貧困削減やジェンダー平等、女性のエンパワメントは、国際社会が掲げる普遍的な価値である。しかし、こうした価値に基づく開発援助は、なぜ人びとの自立や安定的な雇用に結びつかず、むしろ格差を拡大したり、女性たちの労働負担を増やしたりするのか。本講座では、西アフリカでのフィールドワークをもとに、人権の実現を目指す国際協力を支える価値観や制度、そして何を「問題」とし、何を「解決」とみなすのかという知識の枠組みが、現場の実践をどのように形づくっているのかを問い直す。

 

〈プロフィール〉 
法政大学経済学部 教授。カリフォルニア大学バークレー校政治学部卒業、JICA協力隊活動(ブルキナファソ)を経て、東京大学大学院農学生命科学研究科修了(博士)。専門は経済人類学、国際協力、ジェンダー、農業史。主な業績として、『グローバル格差を生きる人びと―「国際協力」のディストピア』(岩波書店、2025年)、『サバンナのジェンダー―西アフリカ農村経済の民族誌』(明石書店、2019年)。第41回大同生命地域研究奨励賞、第23回国際開発研究大来賞、第10回地域研究コンソーシアム賞登竜賞受賞。

第10回 2027年1月30日(土)17:00~19:00 
熱田敬子・飯野由里子・梁永山聡子「国連の資本主義と帝国主義を乗り越えるーふぇみ・ゼミ&カフェ運営委員鼎談」

 ※終了後に任意参加の新年会があります


〈講座概要〉

 Coming Soon

〈プロフィール〉

 熱田敬子、飯野由里子、梁・永山聡子担当の各回を参照

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■開催方法

・Zoomと会場を併用するハイブリッド開催 
・すべての回でリアルタイム日本語字幕、録画配信あり 
 ▷第1回:Zoom、IKUNO・多文化ふらっと 多言語相談室@大阪生野 

 住所:〒544-0034 大阪市生野区桃谷5丁目5-37 いくのコーライブズパーク A棟2階 
 アクセス:JR桃谷駅より徒歩15分/JR・近鉄・大阪メトロ鶴橋駅より徒歩20分/大阪シティバス「中川二丁目」より徒歩6分


 ▷第2回~第10回:Zoom、ふぇみ・ゼミ&カフェ事務所@東京赤羽

 住所:東京都北区赤羽南2-4-7 鷹匠ハイツ403 
 アクセス:JR赤羽駅南口から徒歩8分程度 
 地図:https://femizemi.org/map/ 
 バリアフリー情報:https://femizemi.org/barrierfree/

■チケット代

▽一回券 
・一般 2,000円(税込) 
・2026年度寄付者〈10,000円以上〉/学生 1,750円(税込) 
・2026年度ふぇみ・ゼミU30受講生 1,100円(税込)


▽全10回通し券 
・一般 19,000円(税込) 
・2026年度寄付者〈10,000円以上〉/学生 16,500円(税込)

※U30受講生料金は一回券のみの設定です(通し券は若者向けのU30パスポートをご利用ください)。

※2026年度に1万円以上のご寄付で、若者講座8講座が録画視聴可能になり、講座参加が寄付者価格になります。5万円以上のご寄付で、本講座を含む40講座以上にご招待いたします。

※寄付者の方にはパスポート以外にもさまざまな特典がございます。これを機にご寄付/パスポートのご利用をご検討ください。

詳細 →https://femizemi.org/donate/tokuten/

お申込みはこちら https://ihr2026.peatix.com/view

■お申込み締め切り

・Zoomでのリアルタイム参加を希望される方は開始時間の1時間前までにお申込みください。それ以降の直前のお申込みには対応できないことがあります(その場合、後から配信でご覧ください)。 
・お申込み時点ですでに終了している回につきましては、後から配信(録画)でご覧ください。 
・全10回の終了後も、Peatixから別サイトに移動の上、録画販売として2026年度中はお申込みいただけます。

■受講ルールについて

・ZoomのURLは開始1時間前をめどにお申込のメールアドレス宛にお送りいたします。 
・Zoomで参加する際、表示名は必ずお申込み時にご登録いただいた名前でご参加ください。本人確認ができない場合、入室許可ができませんのでご協力をお願いいたします。 
・(原則として)可能な方はZoomでのカメラオンをお願いしております。 
・配布資料や後から配信の無断転載は厳禁です。参加者の方で画面のキャプチャー、録画・録音もご遠慮ください。 
・お友達、同居の方などと一緒にご覧になる際も、お1人1枚のチケットをご購入いただくようお願いします。 
・Zoomのサポートはいたしません。ご自身で各サイトなどをご覧ください。 
・あらかじめ連絡なく、調査研究・取材を主目的として参加することは禁止です。これらの目的で参加を希望される方は、事前にふぇみ・ゼミのメールアドレス(femizemi2017@gmail.com)までご連絡ください。

■録画配信・資料共有について

 <録画配信>
・すべての回で録画配信を行います。
・講座の中でグループディスカッション等があった場合、その部分は録画には含まれません。ご了承ください。 
・後から配信(録画配信)の無断転載は厳禁です。 
・公開保証期間は10回分とも最終回の録画をお送りしてから2週間です。

<配布資料>

・無断転載は厳禁です。 
・講師の意向により必ず資料を提供するとは限りませんが、基本はクラウドドライブのURLを共有します。 
・会場に参加される方への資料印刷は、環境問題を考えて原則は致しません。必要な方は、可能な限りご自身で印刷または資料を見られるデバイスをお持ちください。
なお、資料印刷が必要な方は事前にfemizemi2017@gmail.comにメールをいただければ対応しますが、直前の対応は保証しかねますので、ご了承ください。

■ふぇみ・ゼミパスポートについて

・本講座はふぇみ・ゼミパスポートの対象です。

※ふぇみ・ゼミU30参加者年間パスポート(一般20代以下¥37,000、学生¥22,000)、寄付者パスポート(5万円以上寄付)をお持ちの方は無料でご参加いただけます。寄付者の方にはパスポート以外にも様々な特典がございます。これを機にご寄付/パスポートのご利用をご検討ください。

■リアルタイム日本語字幕(UDトーク/校正あり)について

ふぇみ・ゼミ&カフェでは、フィールドワーク等を除くすべての講座で校正者付きのUDトークを用いたリアルタイム日本語字幕を提供しております。

【動画】ふぇみ・ゼミの字幕はどう作られてる?UDトークスタッフのお仕事大公開!

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■お申込み

チケット販売URL:https://ihr2026.peatix.com

主催: 一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ

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 <寄付・その他 ふぇみ・ゼミ口座>

 ①PayPay銀行 支店名:ビジネス営業部 店番号005 
預金種目 普通預金 
口座番号 6295892 
口座名義(漢字)一般社団法人ふぇみ・ゼミ&カフェ 
口座名義(カナ)シャ)フェミゼミアンドカフェ

②三井住友銀行 支店名:赤羽支店 店番号226 
預金種目 普通口座 
口座番号 5864455 
口座名義 一般社団法人 ふぇみ・ゼミ&カフェ 
口座名義(カナ)シャ)フェミゼミアンドカフェ

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住所:〒115-0044 東京都北区赤羽南2丁目4−7 鷹匠ハイツ403 
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